news シナモンAIからのお知らせ
- プレス
「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」販売開始
貿易業務のDXを推進する幅広く導入可能な汎用AI-OCRモデル
重点項目読み取り精度92%* / フォーマットを問わず29項目を自動読み取り
当社オリジナルの高精度AI-OCR「Flax Scanner」において、世界中で幅広く使用されながらも、国や企業ごとにフォーマットが異なる貿易書類のPacking List(P/L)向けに、使用頻度の高さや優先度などで整理した29項目を自動認識してテキストデータを抽出する「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」を、5月14日より販売します。
当社ではこれまでにも、「Flax Scanner for 貿易書類 Commercial Invoice汎用モデル」、「Flax Scanner for 貿易書類 Bill of Lading汎用モデル」を開発・提供しており、非定型帳票を読み取ることが可能な帳票特化型AI-OCRの汎用モデルを拡充することで、貿易業務のDXに注力しています。
Packing List = 包装明細書。貿易書類の1種。
「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」は、帳票に記載される項目から、頻出する29項目(※別紙参照)をAIが自動で読み取ることが可能です。また、そのうち特に重要度の高い16項目は、文字単位精度で平均92%*、項目別精度で平均87%*と、高精度の読み取りを実現しています。
*いずれも当社テストデータ値
輸出者・輸入者(メーカー/商社など)、船会社、航空会社、フォワーダー、保険会社(損保)、銀行など、貿易書類を扱う幅広い企業で導入することが可能で、UIを用いたシステム利用やAPIのみの提供のほか、細かなチューニング設定など当社によるカスタマイズ提案も可能です。
シナモンAIは今後も、専用モデル構築までのコストと時間が不要で、スピーディに導入することができる、汎用性の高い高精度なAI-OCRモデルの開発により、貿易業界のDXを推進してまいります。
※なお、当社が4月23日に発表した、定型・非定型対応のAI-OCRプラットフォーム「Flax Scanner HUB」には、本日発表の『貿易書類 Packing List汎用モデル』のほか、多くの帳票特化型AI-OCR汎用モデルを利用することが可能です。「Flax Scanner HUB」は、経理や調達、製造、建築など、幅広い業務領域で導入可能なAI-OCRソリューションです。
▼「Flax Scanner HUB」の想定対象帳票
■「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」開発の背景
国内における貿易業務の一つに、貿易に関わる帳票(貿易書類)から人が必要項目を確認し、入力する業務があります。帳票のフォーマットは国や企業によって異なるため、必要な情報を確認するためには経験・スキルが必要であり、入力作業に時間がかかることが課題となっています。また、帳票毎にチューニングし、専用のAI-OCRモデルを開発するにはコストがかかるため、導入できる企業は限られていました。
シナモンAIではこの課題への取り組みとしてこれまで、貿易業界の帳票に特化した専用AI-OCR「Flax Scanner for 貿易書類 Commercial Invoice汎用モデル」、「Flax Scanner for 貿易書類 Bill of Lading汎用モデル」を提供してきたほか、貿易業務実務者で構成される「貿易コンソーシアムへ入会」するなど、貿易業界のAI導入によるDX推進に注力し、導入実績とノウハウを築いてまいりました。
この度、より多くの企業でAI-OCRを導入いただけるよう、「Commercial Invoice汎用モデル」「Bill of Lading汎用モデル」に続き、「Packing List汎用モデル」の販売を開始しました。
■主な対象企業
輸出者・輸入者(メーカー/商社など)、船会社、航空会社、フォワーダー、保険会社(損保)、銀行
■高度なAIテクノロジーで実現した、多様なフォーマットに対応する高精度汎用AI-OCR
「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」は、貿易書類を扱うあらゆる企業にとって、実用的なAI-OCR導入に必要な工数やコストを最小限に抑えたAIソリューションです。AI-OCRの多くは、フォーマット化された書類から、どこに何の記載があるのかを事前に定義する「座標定義型」で開発されますが、世界的な貿易取引においては、フォーマットが無数にあるため「座標定義型」で対応することは実質的に不可能と言えます。多様な帳票・書類を読み取ることが可能な AI-OCR の開発には、事前に抽出項目の座標定義が不要な 「特徴量学習型」と呼ばれる高度な技術が必要で、今回発表する「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」は、この「特徴量学習型」で開発しました。
「特徴量学習型」のAI-OCRは、AIに膨大なデータを学習させることで、特徴(パターンや一貫性)を見つけ出し、対象とするデータが何のデータであるのかをAI自身で特定させることが可能です。また、事前の座標定義が不要なため、フォーマットが無数に存在する貿易書類の読み取りに最適な技術です。
シナモンAIは、幅広いフォーマットからAIが人間のように意味を理解してデータを読み取ることができる高度なAIテクノロジーを有しており、これらを総称するIDP(intelligent document processing=自動知識抽出技術)と呼ばれる技術領域に優れています。IDPは、企業のハイパーオートメーションを実現するためのベースとなる、非常に重要な技術です。
「Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル」読み取り対象29項目
輸出者・輸入者(メーカー/商社など)、船会社、航空会社、フォワーダー、保険会社(損保)、銀行など、貿易書類を扱う幅広い企業へのヒアリングより、Packing List汎用モデルとして、以下29項目を読み取り対象項目に決定しました。
(重要度の高い項目は*)
(明細)と付いている項目は、表形式で読み取ります。
◇読み取り精度(シナモンAIによるテストデータ値)
重要項目精度 ●文字単位精度:平均91.98% / ●項目別精度:平均86.86%
全項目精度 ●文字単位精度:平均92.60% / ●項目別精度:平均85.11%
No. | 読み取り項目名 |
1 | Shipper/Exporter Name |
2 | Consignee/Messrs/Shipped to Name |
3 | Invoice Date/Date |
4 | Invoice No.* |
5 | Contract No. |
6 | Order No. |
7 | P/O No. |
8 | Vessel Name/Shipped per//M/V |
9 | Voyage No |
10 | Port of Loading/Port of shipment/From |
11 | Shipment Date/Date of Departure/ON |
12 | Final Destination/Port of destination/Destination/To |
13 | Country of Origin |
14 | Payment Terms |
15 | Case Mark/Marks & Nos./Shipping Mark* |
16 | Item Name/Description of Goods(明細)* |
17 | Item No./Lot No. (明細)* |
18 | Container No. (明細) * |
19 | Item Quantity/Unit Quantity(明細)* |
20 | Unit(明細)* |
21 | Pcs(明細)* |
22 | Net Weight(明細)* |
23 | Gross Weight(明細)* |
24 | Measurement/M3(明細)* |
25 | Total Quantity* |
26 | Total Pcs* |
27 | Total Net Weight* |
28 | Total Gross Weight* |
29 | Total Measurement/Total M3* |