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兼松の会計システムに「Flax Scanner HUB」を導入
複数の帳票特化型モデルが使用可能なAI-OCRプラットフォームで業務効率化
書類入力業務だけでなく、帳票分類やデータの後処理にもAIを活用しDXを推進
当社は、兼松株式会社の会計システムに、シナモンAIのAI-OCRプラットフォーム「Flax Scanner HUB(フラックス スキャナー ハブ)」を導入したことをお知らせします。
グローバルに事業展開する総合商社の兼松では、DXの一環として会計システムの機能強化を行い、2023年12月より当社の「Flax Scanner HUB」が採用されています。兼松では、支払い妥当性のチェック、会計システムへの情報入力、会計システムから出力した伝票の回覧、伝票の照査などの経理業務において、人を中心とした確認と紙回覧を中心とした業務が残っているという課題がありました。
今回のシナモンAIの「Flax Scanner HUB」導入により、これらの業務にAIを活用することで、大幅な業務効率化を実現しています。今後は、兼松の関係会社を含む兼松グループ全体のDX推進に向けて「Flax Scanner HUB」の利用拡大を検討してまいります。
▼兼松の 「Flax Scanner HUB」 導入例
対象帳票:Commercial Invoice(非定型)、Debit Note(非定型)、国内請求書(非定型)、
伝票8種(定型)*すべて専用モデル
機 能: AIによる帳票分類、顧客希望の後処理(辞書機能等)
■データの後処理について
取引先会社名、取引先住所、金融機関名、金融機関支店名、預金種別など、正解データがはっきりしている頻出項目に対してはあらかじめ辞書に正解データを登録しておくことで、AI-OCRの誤変換を認識し自動補正を行います。これにより人の手で修正するフローが軽減されます。
■読み取り精度について(参考値)
Commercial Invoice(24項目の文字単位精度:平均92.9%)、Debit Note(24項目の文字単位精度 :平均92.9%)、国内請求書(17項目の文字単位精度:平均93.5%)、伝票(8種の文字単位精度:平均99.7%)、帳票分類(平均精度:100%)
■シナモンAIの「Flax Scanner HUB」は、帳票特化型も利用可能で幅広い業務で導入可能
「Flax Scanner HUB」は、座標定義型、特徴量学習型、生成AI抽出型の3つの異なるAI-OCRが利用可能なAI-OCRプラットフォームです。当社オリジナルの高精度AI-OCRエンジン「Flax Scanner」に生成AIを統合することで、座標定義することなく読み取り難易度の高い非定型帳票から高精度にデータを読み込み、業務に必要な情報をすばやく抽出することが可能になりました。特徴量学習型と生成AI抽出型は、事前の座標定義が不要で、これまで当社が開発してきた帳票特化型AI-OCR汎用モデルや個社別のカスタマイズモデルなど、多様な帳票をワンストップで活用することが可能です。生成AI抽出型は、蓄積されていくデータをAIが利用と学習を繰り返すことで情報抽出精度が向上していくほか、学習データがあまりない業務においても、少量の学習データから精度向上が可能となるノーコード学習機能(Few-Shot学習*)も利用できます。
*特許出願中:Few-Shot学習を活用した生成AIでの情報抽出について
▼「Flax Scanner HUB」の導入可能な業務例(赤枠は兼松で業務利用されている帳票)
「Flax Scanner HUB」は幅広い業界・業務で利用可能なAI-OCRプラットフォームで、UIを用いたシステム利用やAPIのみの提供のほか、細かなチューニング設定など当社によるカスタマイズ提案も可能です。業界特有の帳票が多い貿易書類を扱う国際物流企業、フォワーダー、荷主(メーカー/商社など)、保険会社(損保)、銀行などへの導入拡大を推進してまいります。
■参考URL
・ Flax Scanner HUB (2024年4月23日発表)
▼帳票特化型AI-OCRモデル
・ Flax Scanner for 貿易書類 Packing List汎用モデル