導入事例
CASE
データのプロが「Super RAG」に見た可能性——AIエージェントによる業務プロセスの自動化と高度化
株式会社セゾンテクノロジー
| 業種 | 情報・通信業(HULFT事業、データプラットフォーム事業、システム受託事業) |
|---|---|
| 従業員数 | 771名(2025年3月末現在 連結) |
| 目的 | データ活用の高度化および自律的な業務ワークフロー構築に向けた検証 |
■ セゾンテクノロジーについて
データインテグレーターであるセゾンテクノロジーは、 「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」をミッションに、安全・安心の基盤となるデータ連携製品や ITサービスをグローバルに展開し、金融や流通業をはじめとする多種多様な業種向けのシステム開発・運用を提供しています。長年にわたり環境の変化に即応してきた強みを活かし、現在はクラウド型データ連携プラットフォーム(iPaaS)「HULFT Square」の拡大に注力するほか、未来を切り拓くテクノロジーの実装に向けた取り組みを強化しています。
セゾンテクノロジー: https://www.saison-technology.com/
■ プロジェクト概要
「Super RAG」と「HULFT Square」の連携による情報活用の高度化および自律的な業務ワークフロー構築に向けた検証
※本インタビューは株式会社セゾンテクノロジーが「Super RAG」の技術検証を行った2025年9月頃に基づく内容となっています。
■ 本プロジェクトご担当者様
株式会社セゾンテクノロジー
営業本部 データインテグレーションコンサルティング部 部長
福泊 晶 様
▽プロフィール
セゾン情報システムズ(現セゾンテクノロジー)入社後、SEとしてクレジットカード基幹システム、運用管理システム、EDIシステム構築・維持、営業を経験。その後、データ連携ビジネスの事業戦略企画・推進するDI戦略推進室 室長となる。全社事業の事業戦略を担う事業企画部の部長として当社生成AI関連サービス第一弾である「Enterprise向け生成AI導入支援サービス」立ち上げを行う。

Q1.セゾンテクノロジーの「HULFT Square(ハルフトスクエア)」について教えてください。
福泊: 私たちセゾンテクノロジーが提供する「HULFT Square」は、クラウド上でデータ連携を実現するプラットフォーム、いわゆるiPaaS(Integration Platform as a Service)です。弊社には30年以上の実績を持つファイル連携ミドルウェア「HULFT」や、ノンプログラミングでデータの収集・加工・格納を可能にするETL製品「DataSpider Servista」があります。これら長年培ってきたサービスを、クラウド上で一元管理・提供しているのが「HULFT Square」です。
昨今のAI領域における役割についてお話しすると、これまでの私たちはオンプレミスの基幹システムや会計システムといった、いわゆる「レガシー」な領域のデータ連携に強みを持っていました。もちろん、これら基幹データの重要性は今も変わりませんが、生成AIやLLMの台頭により、こうした重厚なデータを「いかにAIと繋いでいくか」が極めて重要になっています。HULFT Squareは、まさにこの次世代のデータ連携を司るハブとして、最適なポジションを担うサービスへと進化しています。
Q2.「HULFT Square」と「Super RAG」の連携プロジェクトについて教えてください。
福泊: きっかけは、NewsPicksの番組(※1)で弊社とセブン銀行様、そしてシナモンAIの平野社長が共演したことでした。そこで「事業とAIの進め方」を議論した際、共通の課題として挙がったのが、RAGに取り組むと抜け出せなくなる、いわゆる「RAGの沼」という問題です。
せっかくRAGを構築しても、思うように精度が出ず、コストと時間をかけて延々と改修を繰り返してしまう…。こうした課題に対し番組で平野社長が「その沼を解決できる」と提示されたのがシナモンさんの「Super RAG」です。
実は同時期に、弊社のメンバー内でも「シナモンのSuper RAGがよさそう」と話題になっていました。社内のリサーチと、番組での出会いがたまたま同じタイミングだったので、一気に話が進みましたね。
当時すでにRAGに関するサービスはいくつかありましたが、その中でも「Super RAG」での検証に踏み切ったのは、一から構築するのではなく、完成された「プロダクト」として確立されていたからです。特にエンジニアが苦労するチャンキングを含め、「どう精度を出すか」という独自技術が徹底的に考え抜かれている。これなら「沼る」ことなく、価値のある連携をスピーディーに実現できると確信しました。
※1 【NewsPicks】「なぜ効率化では稼げない?」AI活用の分かれ道【セゾンテクノロジー/セブン銀行/シナモン/石田誠司/松橋正明/平野未来/AI/HULFT/DX/iPaaS/New Session/NewsPicks】 https://www.youtube.com/watch?v=oemHMF69GCE
Q3.「HULFT Square」のユーザー様から、「Super RAG」が得意とする非構造データへのアクセスといったニーズが多かったのでしょうか。
福泊: はい、多かったですね。元々我々はデータベースなどの構造化データの連携を得意としていたので、社内の生成AIへの取り組みも構造化データ側からスタートしていました。そのため、当初は非構造データの扱いにおいて、技術的な課題がありました。
しかし、お客様が生成AIに期待される入り口の多くは「社内文書の検索」です。実際に現場からも「チャットボット的な社内データ検索」に関する問い合わせが非常に多かったです。そこで、「Super RAGを使って解決できないかやってみよう」という話になりました。すぐに動きだしたのは、お客様のニーズはもちろん、自分たちの研究開発の中で感じていた課題感を解決するソリューションとして「Super RAG」が合致したからだと思います。
Q4.「Super RAG」の技術検証時に、「なるほど!」と思われたエピソードがあるそうですね。
福泊: 「Super RAG」と「HULFT Square」の連携を検証する際、私たちは大きく二つの観点を持っていました。一つはシンプルに「Super RAGそのものを使ってみる」こと。もう一つは、「HULFT Square」を使ってBoxなどからデータを連携し、その結果をSlackなどのチャンネルに返すという「連携の観点」です。
この時、APIを実際に構築する必要があったのでシナモンさんに「Super RAGの○○は、API仕様書のどこに書いてありますか?」と尋ねたんです。そうしたら打ち合わせに同席していた平野社長が「そのまま(Super RAGにプロンプトを)投げればいいんですよ」と仰られました。
このセールストークは聞いたことがなくて、非常にインパクトがありましたね。「確かにその通りだ!AIに聞けば一瞬で何ページのこことわかるのに、目の前の人にわざわざ場所を聞くなんて…」と思ったことを今でも覚えています(笑)。「Super RAG」に直接聞くだけで解決するという体験は、製品の分かりやすさを象徴していますし、私個人としても「これこそがAI活用だ」と非常に勉強になった瞬間でした。

Q5.実際に「Super RAG」を試した際の率直な感想をお聞かせください。
福泊: まず、UI/UXが非常に直感的です。「Super RAG」に問い合わせたい内容に合わせてエージェントを選択するというフローがシンプルで分かりやすいです。API連携についても、データの投入からエンベディング、回答取得まで極めてスムーズであり、検証を通じて「RAG構築で陥りがちな泥沼化」を確実に回避できるプロダクトだと感じました。
社内テストでは、提案書やマーケティング向けの汎用コンテンツといったドキュメントをフォルダ分けして検証しましたが、期待通りの精度で回答が得られました。その一方で、エンタープライズ用途でドキュメントの構造が複雑化(親・子・孫…といった深いディレクトリ構造など)した場合には、相応の工夫も必要になると感じました。ただ、これはネガティブな要素ではなく、今後より複雑なドキュメントをどう攻略していくのか、むしろ進化に期待するようなポジティブな課題感です。
また、私自身の印象として「Super RAG」は「生成」というより「検索精度」に特化しているところが本質と捉えています。生成が不得意というわけではなく、ドキュメントをアップロードするだけでスピーディーに検索できることがすごい。B2Bのシーンでは、AIで妄想をふくらませる時間ももちろんありますが、「社内データやナレッジに基づいた確実なアドバイスやアクションプラン」がすぐ必要という場面も多いと思います。その意味で、「Super RAG」はそれを実行可能にする一つの優秀な「エージェント」だと思います。
Q6. HULFT Square×Super RAGの連携で、どのような新たな価値が生まれるとお考えでしょうか。
福泊: 「HULFT Square」自体はiPaaS(データ連携基盤)であり、製品そのものにRAGの機能が備わっているわけではありません。その点において、「Super RAG」との連携のポイントになるのは「疎結合」という考え方です。例えば、Copilotを導入したものの期待した回答精度が得られないという課題に対し、「HULFT Square」でデータを最適化した上で「Super RAG」へ渡す。これにより、かなり高精度なデータ検索環境をクイックに構築することが可能になります。
また、エコシステムを構築する上では、シームレスな連携も不可欠だと思います。「Super RAG」の画面内で完結させるのではなく、「HULFT Square」がデータの「受け渡し役」を担い、多様なサービスへ繋いでいく。具体的には、AIの回答を社内チャットへ通知したり、後続の業務プロセスへ自動で組み込んだりといった一連の流れを実現できます。
今後、人間だけでなく「エージェント」が自律的にAIを呼び出す世界を見すえると、業務ワークフローにおける「一人の担当者」として「Super RAG」を登場させる。こうした活用法は非常に有用だと思います。
簡単につなげることを価値とする「HULFT Square」と、高精度な検索基盤である「Super RAG」は、まさに相互補完の関係にある親和性の高いプロダクトです。
Q7.2026年は「AIエージェント」がキーワードになりそうですか。
福泊: 世の中のトレンドとしては間違いなくそちらに向かっていますよね。私たちが2025年10月に開催したイベント「SAISON Technology Days 2025」に参加されたお客様やパートナー様の登壇内容なども、「AIエージェント」がキーワードになっていました。実際、ビジネス的な関心はもちろん、お客様からのご相談も非常に増えています。
また、最近は「Text-to-SQL」の進歩にも注目しています。データを体系化された形式に整えることで、定義同士が結びつき、企業の「文化」や「ナレッジ」も繋がっていく。こうした「体系化された何か」を形にすることは、実データそのものと同じくらい重要になるのかなと考えています。
余談ですが、AIの普及によって、「世の中の人が資料を読まなくなっているな」とつくづく感じます(笑)。10ページを超えるレポートやWordの文書も、PDFにしてAIに投げ、「要点だけ教えて」と指示すれば済んでしまう。そうなった時に人間に求められるのは、AIへの「指示の出し方」や「言語化能力」になっていくでしょう。
こうした「人間の役割」の変化に合わせて、AI側には特定の領域に特化した「エージェント」としての役割がより期待されるようになります。一般的な一つのサービスだけでなく、「HULFT Square」と「Super RAG」を組み合わせるように特化型のAIエージェントが複数存在する世界は、すぐに広まっていくと思います。そうした多種多様なエージェントが共存する世界をどうみなさんと一緒に作っていけるか、非常に大きな可能性を感じています。
――本日は貴重なお話をありがとうございました。
「Super RAG」に関するお問い合わせ
https://contents.cinnamon.ai/contact/inquiry
「Super RAG」資料ダウンロード
https://contents.cinnamon.ai/download/wp_superrag_dl_lp
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